なぜ映画『ローマの休日』で英語学習は有効?上質な英語が学べるから

エンタメで英語を学ぶ

『ローマの休日』を知っていますか 

映画『ローマの休日』を知っていますか? 

私の学生時代は英語の先生から60年代の映画をおすすめされたものです。 

(『第三の男』のアリダ・ヴァリ推しが凄すぎたのをいまだに覚えております) 

今有名な映画といえばこの『ローマの休日』くらいでしょうか。 

英語学習にもいいのでご紹介します。 

オードリー・ヘプバーン主演の超名作映画 

『ローマの休日』でオードリー・ヘプバーンは某国の王女役です。 

親善訪問でローマを訪れた際、ローマに滞在中のアメリカ人新聞記者ジョー・ブラッドレーと1日限りの恋に落ちます。 

王女としての責務に耐えきれず自由が欲しくて逃げ出したけれど、戻ったときには王女としての覚悟を決めるところが切なくもあり印象的でもありました。 

ロマンティックなラブストーリーであると同時に別の意味も込められていた? 

今この映画を見るとロマンティックなラブストーリーとしてしかみられません。 

当時監督のダニエル・トランボが政治的に追われていてメッセージが込められているそうです。 

「国家間の友好関係は個人間の関係が守られると同様に守られる」というようなラストシーンの会話からも垣間見えます。 

タイトルの『Roman Holiday』の日本語訳が「ローマ人の休日」であり、それが痛烈な政治批判になるそうです。 

なぜ『ローマの休日』が英語学習にいいのか

 

明瞭な発音と上品な英語表現 

そもそも60年代の映画はセリフと発音が明瞭で聞き取りやすいのでおすすめです。 

アドリブみたいなあいづちとか言い淀みのようなわかりづらい英語がありません。 

スピードもあまり速くありませんし、シンプルなストーリーが多いです。 

スラングみたいなものもなく英語教材としては良質です。 

アン王女の英語が上品です。 

例えばこんなセリフ。 

“Would you be so kind as to tell me… where I am?” (教えていただけませんこと…ここがどこなのか) 

普通に使ったら丁寧すぎるのではないかと思いますが英語にも敬語表現があることはわかるのではないでしょうか。  

基本的に助動詞の過去形を使うと丁寧になります。 

“Would you…?” “Could you…?” などがそれに当たります。 

過去形を使うと1歩引いた感じのニュアンスが加わるそうです。 

言い回しと距離感が見える 

アン王女のセリフでまわりの反応が変わることがあります。 

「やんごとなき」女性なのか…?と。 

欧米圏は身分・階級や育ちがきっぱり分かれているイメージがあります。 

イギリス英語とアメリカ英語の確執のようなものもありますし、方言でも階級を判断されてしまうようです。 

イギリス英語を話せるようになりたいとオーストラリア人に言ったら「やめとけ!Too snobby!(お高くとまってる風)だから」と言っていましたが逆に上流階級に反感を持つ人もいるのでしょうか…? 

オードリー・ヘプバーンの発音がいい 

オードリー・ヘプバーンは英国人なのでイギリス英語なのですが(ヒュー・グラントみたいな)いかにもなイギリス英語ではなさそうです。 

ハリウッドで活動していたのでアメリカ英語も話せるし、ベルギーに住んでいたので最初はフランス語訛りの英語だったようです。 

中学か高校の英語教師が「オードリー・ヘプバーンは教科書みたいな英語を話す」と言っていました。 

おそらく次項で紹介する『マイ・フェア・レディ』のときの英語のことを言っていたのかもしれません。 

オードリー・ヘプバーンの映画3選 

オードリー・ヘプバーンは60年代ハリウッド黄金期の女優の中では日本で1番有名な女優です。 

有名なものを3つ挙げます。 

おそらくすべてご存じの方が多いのでは? 

マイ・フェア・レディ 

下町の花売り娘のイライザを上流階級の女性に仕立て上げていくというお話。 

コックニー英語を矯正して正統派クイーンズイングリッシュを話させるわけですが、英語学習者の間でことあるごとに話題に上る映画です。 

ティファニーで朝食を 

こちらはニューヨークが舞台です。 

オードリー・ヘプバーンが演じるホリーは清純派の役ではないのですが、オードリー・ヘプバーンの美しさしか印象に残りません。 

ニューヨークのティファニー前でパンを食べるという奇行に及ぶ女性多数…ということはなさそうでしたが、学生時代はこの映画を多くの人が見ていました。 

それにしてもこんなにかわいい女性が実在したのかというくらい美しいですね。 

暗くなるまで待って 

こちらはヒッチコックの作品だったかなと思って調べたら違いました。 

テレンス・ヤングという、007シリーズの初期の監督でした。 

オードリー・ヘプバーンが盲目の女性を演じるサスペンス映画です。 

部屋が暗くなれば盲目の自分も侵入者も同じ条件になるのでそれで助かるわけですが、ドキドキしました。 

本当にヒッチコックっぽいです。 

怯える地味なオードリーが見られる貴重な映画でもあります。 

まとめ 

いかがでしたか? 

オードリー・ヘプバーンの映画は英語学習にとてもいい教材です。 

オードリーはかわゆいし、60年代のファッションがおしゃれなので見てくださいね。 

オードリーに対する批判があるとすれば、可憐な役しか演じなかったことです。 

『オールウェイズ』という1989年のオードリー最後の映画では、相当の年齢なのに天使役ということで当時の批評家がそのようなことを言っていました。 

オードリー本人はつらい経験をしているので悪役とかしたくなかったでしょうし、最後まで可憐だったので私はいいと思います。 

お読みいただきありがとうございました! 

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